県次世代エネルギーパーク推進協議会(会長・橋本昌知事)の研究会が12月11日に開催され、福島県郡山市の福島県再生可能エネルギー研究所を視察しました。この施設はつくばにある産業技術総合研究所(産総研)が、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの研究開発拠点として新たに建設、今年4月に開設しました。
5・5㌶の敷地内には、4階建ての研究本館のほか、実験別棟、エネルギー管理棟などが建ち、太陽電池の評価試験を行う実証フィールドには、国内メーカー9社のさまざまなタイプの太陽光モジュール(太陽電池1.000枚、出力計200kW)と、ドイツメーカーの太陽光モジュール(太陽電池1.500枚、出力計300kW)が設置されていました。施設内では、国内メーカーが共同してセルからモジュールまで試作できる製造ラインがあり、セルの薄型化やモジュールの軽量化などによる高性能な太陽電池開発を行っていました。
小雨が降る中、研究施設を見学。奥にそびえ立つのが出力300wKの風力発電設備
次世代エネルギーとして注目されている水素についても研究が進めれており、ここでは再生可能エネルギーを使って電気分解された水素を液体にして貯蔵する技術と、ディーゼルと混合して発電する水素発電の研究も行われていました。このほか、風向きなどを予測することで効率よく発電する風力発電システムの実現や、地熱発電に最適な場所をひと目で分かるように、東北エリアを対象に地熱マップの作成も取り組んでいました。
模型やパネルを使って水素発電の説明を受けました
地中熱の実証実験では各研究棟の空調にも使われていた
今年11月には産総研つくばセンターのあるつくば市と郡山市は友好都市となり、産業振興や教育文化、観光など都市間交流が進められることになりました。本県と福島県が、再生可能エネルギー分野で世界をリードする姿を垣間見ることが出来ました。12月20日(土)に日立市内で「水素シンポジウム」(主催・県、県次世代エネルギーパーク推進協議会など)が開催。同シンポの予習になりました(^_^)